世間体について
  国際結婚は珍しくもなく、比較的受け入れ状態がよいと思われている私の町 でもまだまだもの珍しいのかあらぬ噂が飛び交いました。
騙されているとか、金が目当てだとか、法外な仕送りしているとかはいわれ るだろうなと予測はしていたのですが、マフィアの手先だとか、スパイなん て噂まで飛び交いまして噂で明るく前向きな話を聞いたことはありません。

 一番困るのは暇なおばさん達で、会った事もない人がさも今しがた見てき たような話をするばかりか、スーパーで買い物をしていたら私の目の前で私 の噂をしていました。よもや、「私がその当人です」というには言えず閉口 しました。

 先日も私が法外な金額を仕送りしたと問い合わせに来たおばさんがいまし た。私が仕送り、というのか、お金を送ったのは今まで日本語学校の学費だ けです。常識的に考えて青年失業家のような私にそんな経済的余裕などある わけないのですが、こう言う話は一人歩きしてしまいます。
自分が金目当てで結婚したから人の心配をしているのでしょうか?。そんな ことを心配するより自分の亭主がスナックのお姉ちゃんに仕送りしていない か心配しろと言いたいところです。

およそ日本人が美徳としてきたさまざまな智慧は、核家族と近代化のもとに 日本国内では絶滅しつつありますが、皮肉なことにかつて大日本帝国の影響 下にあった中国ではまだ生き残っております。中国から輸入して生き残って いる佐渡のトキを見るたびに考えさせられる思いです。

 どうしても物事に上下関係を定義つけたいようです。観光旅行で表面だけ 見ていると見えませんが、一歩踏み込んで海外を歩いてみると、日本の暮ら しは決して思っているほど豊かではありません。
まだまだ見下ろすには早すぎます。いかにこの国の世界的な地位が庶民の犠 牲のもとに成り立っているのかよく分かります。庶民が生活にあくせくして いることはどこの国でも変わりはありません。

 西安の女性と結婚5年目になるその道の先輩は、嫁さんをなるべく外に出 すように心がけました。
地域の催し物や、近所づきあいもなるべく奥さんに出てもらうように心がけ たところ妙な噂はすっかり影を潜めました。当人を目の当たりにすればよく 分かるはずです。いかに根も葉もない噂であったか。
毅然としていることはつくづく大切なことだと思います。むしろ、一番怖い のはこちらが疑心暗鬼になって自滅することです。

 年々国際結婚に対しての偏見が少なくなっていることは実感しています。 後数年もすれば選択肢のひとつとして完全に認知されているでしょう。国際 競争にさらされた日本女性がどう変貌するか楽しみですが、時代は急激な変 化をしていると言えます。
 
こう言う世界に足を踏み込んでつくづく良かったなと思えるのは、いろいろ な角度から物を見ることが出きるようになったことと、むしろ、日本につい て深く理解ができるようになってきたことです。それらがこれからの時代に 要求される能力ではないかと予感がしています。
最近では高等学校でも外国人教師がいたりテレビでも外国人が多く出演している し、海外留学、ホームステイなど若い人のほうが国際化を受け入れやすいように思 います。
私が上海へ行ったときでも、日本の中学生も同じホテルに泊まっていたぐらいです から。大体男性の方が世間的信用があるひとだったら、妻も世間に受け入れられ ます。
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